20年という歳月・・・・

午前中に知らない番号から携帯に電話。
『あ、もしもしミヤシタと申しますが、坂本さんですか?』と。
『あ、トオル?どうしたのよ。』
声ですぐに市役所で働く小中学校の同級生のトオルと分かった。
『あ、たけちゃん、実はさ・・・・』
聞けば最近、市役所内の文化会館の倉庫を掃除中に僕が中学の時に描いた絵が出てきて
トオルが保管してくれているとのこと。
本来ならばとっくに捨てられている保管期限は過ぎていたが
どういったわけか、その絵一枚だけが残っていたとのことだった。
20年経ってそんなことがあるもんなんだ。ましてその絵だけとは不思議????
正直、びっくりした。
それに『赤いパラソル』と題名がついているらしいが僕らしくないなぁ。
違う人のナンじゃあない?と言ったが、トオルがどう見てもたけちゃんの絵と字だよと確信をもって話していた。
イタリアのサンレモ市に交流した絵のようだと。確かにそんなメダルはもらったことは記憶にある。
半信半疑で市役所3階の文化交流課に取りに行った。
着くとトオルはいなかった。
『先生、この絵です』と課長たちが絵を出してくれた。
うーーーーーーーーーーん(・_・;)
自分の絵と自覚するまでに恥ずかしながら10秒かかった。
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自分が描いたものには違いなかったが、全く記憶が無かった。
なんて稚拙な雑な絵だーと思いながらも嬉しい。
裏にするとこんな文章が張り付けてあった。
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なんじゃこりゃ(笑)  笑ってしまった。
でも、春のこんな日に同級生のトオルのおかげでこんな幸せに巡り合った。
多分、トオルじゃあなかったら捨ててしまったに違いない。
20年経っていたが、色あせることもなくしわもなかった。
嬉しくて階段で会った小松観光文化部長にも見せた。
『いやー先生の今の元になる大切な作品ですね、小学生時代の絵ですか?』と。
『いえ、中学です!』と僕(笑)。
まあ、確かに小学生のような空想画だ。上手さは無いが、とにかく嬉しかったの。
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気分が良くてそのまま海辺を散歩。
桜と海の見えるお気に入りの場所で20年前を振り返った。
フミコとエミと毎日ワイワイとリコーダー練習した音楽室・・・
小川さんとヨーコとオオダテとチョークでもりもり絵を描いた教室の黒板・・・
ヒカルと競争してパンを6枚食べた給食・・・・
コンちゃんやミヤザキさんと小説を黙々と読んだ図書室・・・・
3組のみんなと長縄大会優勝してバンザイした運動場・・・・
親友ウエダと成績が学年10番で一緒になって笑った中央階段・・・・
神様役でド派手な衣装を着て皆を唖然とさせた体育館・・・・
何もかもが新鮮でキラキラと輝いて見えた。
とにかく僕の20年前はたぶん誰にも負けないくらい楽しい一番の中学時代だったと思う。
時は過ぎ今は上に書いたみんなもすっかりジジババ(笑)。
スポーツ万能イケメン明もすっかり太り、ウエダもただのサラリーマンのおっさんに。
フミコ、ヨーコも重力には敵わず目じりにシワが!違うか(大笑)
みんなー!今でも輝いてますか?心はおっさんになってないか?
夢や希望はまだあるのかー?
でもね、みんなと出会って僕がいる。
僕は今でも物凄く幸せな日々を送っています。
感謝します。

コメント

  1. Tomoe Sanada より:

    本当に素敵なお話ですね。感激しました。
    絵も夢があってこころが暖まる作品ですね!
    純粋な気持ちが伝わってきます。

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