『おーい、たけちゃん宇多田ヒカルと付き合ってるんだって』
と、幼なじみの淡島寿司のちゃー坊がアトリエの窓から大きな声で言ってきた。
『は?、何それ?』
聞けば、宇多田ヒカルさんが若手日本画家との交際を
週刊誌が報じたとのことでした。
日本画、34歳、若手と言えば確かにこの近辺ではその語に近いのは僕か(笑)。
もちろん、違うとわかっていて話してるんですよ。
『近所じゃあ、もっぱらの噂だよ』と三木製菓の満男さんまで(笑)。
まあ、日本画家という仕事はあまり注目されない。
日本画という言葉すら知らない人が多い。
そんな中で、たとえどういったことであっても、日本画、日本画家という
仕事を知っていただけることは有難いね。
外から見たら芸術家なんて華やかのようですが、
仕事はいたって地味ですよ。
アトリエに籠り、絵を描き、字を書いたり、悩み葛藤の日々。
確かに都内の居酒屋汁べゑの厨房で働く人たちみたいに
いつも元気いっぱいで声を張り上げて毎日を送るも良いかと考えもしますよ(笑)。
まあ、僕は僕の人生。
日本画人生を全うします。