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2009年09月18日 23:06に投稿されたエントリーのページです。

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心を感じるモンブラン - 2009年09月18日

夕方、起雲閣の個展に今日もマネージャーの近藤さんと、
来月に私の個展を開催してくださる茅ヶ崎の一閑(いっかん)のオーナー松田夫人が来場。

松田夫人のご自宅もギャラリー一閑も素晴らしいこだわりの数寄屋造り。
5月にお伺いした時も、その建築と調度品の美しさに感嘆した。
本当に品の良い美しい造り。
その際、お茶を一杯いただいた。
お茶の器ひとつ、お茶そのものにも松田夫人の品格漂うこだわりを感じました。
これほどまでにお茶が美味しいものかと今でもその味は忘れません。

そうですね、熱海にも都内にも素晴らしいお宅は無数にある。
でもそのほとんどが、成り上がりの空気を感じるものが多い。
玄関には陶器の虎や、これでもかと置いてあるガレやラリック。
絵もどこかの外国で求めたであろう訳のわからぬ額だけが目立つもの。
岩のオブジェ、嘘物の胡蝶蘭なんか飾ってあると吐き気さえする。

今の世の中は昔と違い、センスのない成り上がりの金持ちが増えすぎた。
昔の財閥やら富裕層は生き方にも心やセンスがあったように思う。
文化が衰退するのも仕方がありません。

さて、そんなことで松田様とゆっくりお話しする機会を得ました。
来月の個展の絵をご紹介し、心をお話いただきました。
有意義な時間でした。

帰り際、近藤さんから大きなクーラーボックスを預かりました。
『先生、先日のお客様の斎藤さんからですよ』と。
自宅に帰り、開けてみる。
保冷剤に、ケーキであろう、美しい包み。
レースのリボン、透明な包み、そして包装紙。
中にはホールのモンブランがありました。

あまりの美味しそうな姿に母とすぐにいただく。
素晴らしい味。正直、こんな美味しいモンブランは初めてでした。

そう、これは斉藤様の手作りケーキ。
買ってきたものでも有難いが、手作りとはさらに感激した。
想像してみる・・・・。
まずはタルトの生地を作って焼き、栗の渋皮煮を作る。
その栗でモンブランのマロンペーストを作り、生クリームをホイップして・・。
完成後も美しい包装紙で包む。数時間はかかります。
もの凄い時間と真心ですよね、本当にうれしかった。

僕がケーキが好きと話し、食べたいと言ったその言葉で作ってくださった。
感謝しながらいただきました。
母と、親友の下田、スタッフのK君はその味を味わいました。
みな口々に美味しいと。

何をするにも愛情と心。
その心を伝えるのも感じるのも心ですね。
とにかく、嬉しかったです。


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