『僕は大学で彫刻を専攻していた。この作品を描いていたころ、大学での彫刻の勉強と日本画との両立に悩んでいた……』
彫刻のアトリエには独特の雰囲気がある。特に日本画を描く画室とは全く違い、作業場というか、工場みたいな感じで土ぼこりや、石こうの破片、木くずなどがあちこちにちらばっている。それがなかなか美しく見える時がある。また窓からの光にねん土や石こうで作った彫刻が重々しく輝き、その存在感をアピールするかのようである。制作中の作品を前にして悩む友人の姿が彫刻と一体化して面 白く感じられた。 日展初出品入選作。
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