絵の審査と僕にできること

第24回 ながいずみ美術展(長泉町・長泉町教育委員会主催)の審査の日。
この展覧会にも関わらせていただいて5年が経つ。
長泉町は文化にも非常に力を入れていてとても気持ちが良い。
役場の方の力もあるけれど、遠藤町長の気持ちが入っていることは大きいですね。
また美術展に関しても、審査員と美術展の実行委員会、
行政とのかかわり方もとても上手くいっている。
三島市の美術展の審査員も昨年からさせていただいているが正直、月とスッポンだ(笑)。
それが何故だかは分かっているが、この問題点を三島市美術展が改善できることは
多分ないのであえてここには書きません。
三島市役所の方は優秀ですよ。だけど・・・・・。まあまあ。偉い人がいっぱいいますからねぇ。
審査員は日本画が僕、洋画が岩崎慶太先生、彫刻は堤直美先生、陶芸は北村和煌先生です。
僕以外はみな素晴らしい有名な先生方です。
今回の展覧会は若輩ながら僕が審査員長という大役をいただきました。
特に彫刻の堤先生は日展の評議員というお立場で、今年も日展の審査員のお忙しい中。
『坂本君は今年も日展描いてるの?』といつも心配いただきます。有難いです。
洋画の岩崎慶太先生は僕の高校時代のデッサンの研究所の恩師。
その当時は慶太先生は恐くて・・(笑)。二か月前に大病をしながらすっかりお元気になっていて
『俺はゴキブリみたいなもんだよ。しぶといさー。』と笑いながらお話ししていた。
こうやって恩師と一緒に絵の話ができるのは本当に嬉しいです。
特に今回は絵の話を長い時間させていただいた。
僕は前にもこのブログで書きましたが、日展では今だに審査を受ける身です。
入選したり、落選したり。そんな僕が審査員として人の絵を拝見することは
とても重責ですが、地元の文化のためにと思い微力ながら続けていくつもりです。
そして何より自分自身の勉強になるのです。
僕らのような文化にかかわる人は社会貢献って非常に大切だと僕は思うんです。
普通の商売はなかなか町のためにってのは個人で活動するのは難しい。
だからロータリークラブとかJCとか奉仕団体があるんですよね。
まあ、これもそうは言っても商売上の繋がりを求めた人が多いから。半分以上が飲み会(笑)。
僕は20歳の時からボランティアで学校に行ったり、福祉施設に寄付をしたり
自分自身にできる活動をしてきました。
自慢とかではないよ、僕も多くの人に応援していただいて今があるもの。
こんな僕でも何か街のために小さなご恩返しがしたいと思い、これからも続けていきます。
さて今回の絵です。
とにかくみんな一生懸命に描かれています。
若い方から90歳を超える方まで、実に多くの方が絵を楽しみ、そして苦しんでおられるのが
よくわかる。見ていて涙が出る絵がありました。
今回もそんな絵を町長賞に選ばせて頂きました。
また、大賞にも日本画の方の作品を選んでいただくように頑張りました。
絵の上手い下手もあるのかもしれませんが、町の展覧会はある意味お祭りです。
公平かつ、その人の空気や人生を重んじたいと考えて臨んでいます。
そして、僕を育ててくださった熱海や伊豆、静岡の文化のために
これからも何かお役に立ちたいと思った一日でした。

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