先日、私の元に1通の手紙が届いた。
最近はメールでのやり取りが多い中、綺麗な丁寧な文字で私の名前が書かれていた。
送り主を見て驚き、すぐに手紙を読んだ。
数年前、ある事情があって熱海を離れ連絡が取れなくなった友人からのものでした。
彼は真面目で、心優しく、いつも私たちに優しくしてくれた。
仕事も真面目だったし、仲間の手伝いもいつも快く嫌な顔一つせずにこなすホントにいい奴でした。
本当に大切な友人でした。
そんな友人でしたから、彼と会えなくなったことは非常に心が痛かった。悲しかった。
私も友人たちもなんとか彼の助けになりたいと真剣に悩み走り回った。
それは結局、彼のためになったかどうかは分からないが
彼はその事実は知っていたようだった。
連絡が取れなくなってからも、私はいつも彼を心配していた。
周りの友人たちも彼を心から心配しました。
数年の月日が経ち、少し彼の存在を忘れかけていた時の手紙。
彼のその頃の心境、現在の環境など一字一字がもの凄い美しい文字で書かれていた。
正直、私は彼の文字を見るのも初めてでしたし、読んでいて涙が止まりませんでした。
人の書く文字って本当に素晴らしいですね。
絵と同じで人間そのものですね。心が通じる、気持ちが文字からも解る。
私にだけ手紙を出したのだと書いてあり、今の友人たちや熱海を知りたいと・・・。
彼が熱海に戻ってくる日を願いながら
私も一文字一文字を大切に返事を書いている最中です。
『熱海湾の朝』 8号
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