(1998年 紙本彩色 130.3×89.4cm 第33回日春展)
『この作品を描いている最中の3月、僕は日本大学芸術学部を中退した。3年間悩んだが、辞めること(彫刻をやめて日本画の道へ進む)は案外自分の中で当り前のことになっていたようだった……』
僕の家には皆がとてもかわいがっているセキセイインコがいる。1日中カゴの中にいてかわいそうな気持ちもあるが、彼女にとっては生まれてから、そこが狭いながらも1つの世界なんだと思ったりもする。そのカゴの中で水をのみ、食べ、精一杯生きている。人も1人1人環境や生きる時代は違うだろう。でもそれは生まれながら持つ運命であると思う。僕も、限られた自分自身の世界の中で精一杯生きなければならない、と、彼女から教えられた気がした。
コメント
[…] 自分だけの絵を描く生活。 これが本当の僕の時間かな。 忘れかけてた自分がよみがえってくる。 […]