絵描きの僕がこんな話題を書くことはどうかと感じたが、
今日はどうしても自分自身の日記として綴りたいとブログに書く。
僕が政治家と初めて深く関わったのは言うまでも無く友人細野豪志という存在である。
初めて会ったのはもう10数年前。
サラリーマンを辞めて落下傘候補で衆議院議員に立候補する前であった。
その後、彼は28歳で衆議院議員となり、友達としてそばにいて国会議員という仕事を知る中で『秘書』という存在がとても大きいことを感じた。
代議士の秘書という仕事は、昔は本当に大変なことのようにテレビで見聞きしていた。
議員の悪事は秘書のせい(笑)、朝から夜中まで虫けらのごとく扱われるイメージがあった。
以前にも書いたが昔、僕の大叔父も衆議院議員だったので、
僕の祖父は会社の役員をしながらその大叔父の秘書のような仕事もしていた。
もちろん母も含めて一族で大叔父の選挙をやっていたのである。
昔の全国区の国会議員選挙は時間も人もお金も使い、本当に苦労したそうだ。
選挙の度に都内の青山などに所有した一等地や山を切り売りし、選挙資金を捻出。
今ある熱海から箱根までの山は代が代なら西○グループに売却せずに
ほとんどがわが一族のものだっただろう。
なぜそこまでして大叔父が代議士にこだわったのかはよく解る。
事業に成功し一代で巨万の富を得て、輝く議員バッチをつけて国会の赤絨毯を踏んだ欲の魔力に取り付かれた結果であろう。
我が家の応接間に一枚だけ鳩山一郎元首相から贈られた書がかけてある。
他にもたくさんのその当時の写真や、歴代総理からの書簡が山とあるが、
僕はそんな良き時代は知らないので写真も書も全て倉庫にしまった。そんなものに浮かれて取り付かれるのは嫌いだからだ。
ただ一枚だけは祖父と大叔父に敬意をはらって片隅にひっそりと飾ってある。
鳩山一郎氏に可愛がられ、若かりし頃の竹下元首相が年中、大叔父のいる熱海までお使いに来ていた自民党全盛期。確かに熱海も日本も豊かだったのだろう。
羽田元首相にお目にかかった時も『君の大叔父様には小さい頃、とても可愛がっていただいた』なんて言われたこともある。
しかし祖父は僕に常々語った、
『自分より馬鹿で能力の劣る人間に馬鹿だと言われる政治家だけには絶対なるな』と(笑)。
その言葉に祖父が曽祖父の市議選や大叔父の衆院選で苦しんだ気持ちを感じとることができる。もちろん、祖父の代から我が一族は政治の道から遠のいた。
政治家の秘書や選挙をやったものにしか解らない想いなんだろう。
そんな秘書はいまだにいるのかもしれないが、法が変わり選挙はクリーンになったと感じる。
もちろん細野事務所はクリーンで爽やかこの上ない。
友人細野豪志の秘書も退職した方を含めると今までに30名近くいたことだろう。
大学浪人時代の親友から、サラリーマン時代の同僚、その奥さんや
選挙で落ちた浪人議員、政治家を目指す若者も何人かいた。
数日で辞めた人、結婚して退職した人、家業を継いだ人、
国会議員や県議・市議と政治家になって活躍する人、
一流企業のサラリーマンとして頑張る人もいる。
秘書も今は一生宮仕えするような人は少ないのかもしれない。時代かな。
それはそれで良いと思うし、自分自身の人生だ。
しかし、大臣の秘書ともなれば大変有意義な勉強ができるのか。
26日に細野議員が参議院選挙の敗北の責任をとって、民主党の幹事長を辞した。
僕はたまたま前日に用事があって上京し、細野議員と一時間ゆっくりと話す機会を得た。
テレビで見る彼の顔は誠に険しく、心配もあって事務所に行ったのだった。
しかし会えばいつものごとく、明るく良い顔をして迎えてくれて安心する。
厄年の彼に熱海来宮神社の厄除けの「むぎこがし」を届ける。
僕は友として接する彼の空気雰囲気はよく解る。
いつも笑顔で、人に思いやりがあり、いつも日本や、震災の心配をしている彼は励みであるし尊敬する。
多少クールで秘密主義だが政治家ならば仕方ない(笑)。
もちろん、その彼を支えている秘書という存在にも、彼のお守り役として心から感謝する。
話の最中に彼の口から秘書のY君が7月いっぱいで退職するという話を聞いた。
退職後はサラリーマンとして再出発するらしい。
彼は中学時代から細野事務所に出入りをし、
大学卒業と同時に細野の秘書となって5年の間、衆議院議員細野豪志を影で懸命に支えてくれた。
若い彼は地元の老婦人たちに大変好かれ『Y君が頼むなら一生懸命手伝う』という地元の方はかなり多かった。僕も本当にいろいろとお世話になった。
若くても嫌な顔もせず、無理難題をこなしてくれた。
細野議員にとっても大きな存在だったに違いない。
正直非常に残念ではあるが、彼がさらに大きく羽ばたき、
また違った形で細野を支援してくれるであろうことを思うと同時に
彼の幸せを心から願う。
政治家と秘書・・。
僕には経験が無いから真実はわからないが、一人の人間をわが身を削って支え、政治家本人の力はもちろん、秘書の力無くしては当選も大臣にもなれっこない。
今も昔もたくさんの有能な秘書に支えられている。
そのことを感じながら、Y君に感謝の気持ちを込めてこのブログを書いてみる。
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