『坂本先生ですか。長泉町役場のYです。実は訃報なんですが・・・・』
『え!!まさか慶太先生!!亡くなった!!??』僕。
『はい、まことに残念なんですが・・・・・』
驚きだった。信じられなかった。
つい4日前に長泉美術展の審査で会ったばかりだった。
7月にくも膜下出血で倒れ、大きな手術をしてすっかり良くなっていた。
何事も無かったような顔をして元気に話をされていた。
確かに頭には大きな傷があったし、少し痩せられてはいたが笑顔も
話し方も元気そのものだった。
『憎まれっ子何とやらですよ、俺はゴキブリみたいに不死身だー』って・・・・。
良くなったとは言っても、少し頭が痛いとは話していた。
やめればいいのに外では美味しそうにいつものパイプでタバコを吹かしていたっけ・・。
『今からもう帰るけど、車で駅まで送って行こうか?』
それが岩崎慶太先生との最後の言葉になってしまった。
高校時代の思い出は本当に沢山ある。
教室を怠けて慶太先生にこっぴどく怒られたこと、大学に合格し一緒になって喜んでくれたこと。
今、同級生で美大に合格し、その道で活躍してるみんなも彼の指導のおかげだ。
本当にみんな慶太先生に感謝している。
しかし・・・・悲しい。
先生、もっといろいろ話したかったよ。
本当に残念です。年老いたお母様と犬のことは御心配でしょうが、
今は安らかに・・・。ありがとう先生。