About 2011年11月

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2011年11月 アーカイブ

2011年11月01日

旅の空気

今年は縁がなく、海外には全く行けなかった。
1月のドイツ・チェコの旅は一週間前に足を痛めてキャンセル。
4月の上海旅行は震災のためにキャンセルした。
12月に行く予定をしていたカンボジアも結婚式の予定と調整がつかず、諦めざるを得なかった。
まあ、そんな年なんだと思う。
これからはどんどん歳をとるので(笑)今のうちに年に3回は海外に行こうと決めていた。

旅に出ることはその土地の空気を吸うだけで面白い。
スケッチブックを持って行くが、別に描かなくても良いんだ。


目で見て、空気を吸って、風を感じて、その食を味わえたら嬉しい。
さて、そろそろ来年の旅行計画を練る時期だ。
はてさてどこに行こうか・・・。


2011年11月03日

文化の日を想う

今日は文化の日でしたね。
今年は特に出かけるでもなく、画室で静かに絵を描く一日を送りました。
何となく去年や一昨年の今頃は何していたんだろうかと昔の画像を見てみました。

昨年は親友下田とMちゃんと一緒に三人で京都に旅してました。

秋色に染まりゆく京の都を堪能し、菊乃井本店にて秋の味に下鼓。



松茸の土瓶蒸しやら何より、このブランデーに漬けた柿が何とも言えなく旨かったな。

そして、一昨年の文化の日は茅ケ崎の一閑にて個展。
数寄屋造りの風情あふれる空間で僕の絵を楽しんで頂いていたのだった。



とても素晴らしいギャラリーでしたね。
夜は月を見ながら縁側にて月見の宴を開催した。楽しいひと時だったな。

思い返すと多くの方と出会い、もちろん別れもあり、沢山の絵を描いてきた。
とにかく素敵な毎日を過ごさせていただいています。
そんな思いの秋の夜長です。

2011年11月08日

10000人への手紙

9時の電車で長泉町での日本画の講義に出かける。
半年間12回の講義も早いもので4回目だ。
朝の桃沢工芸村は空気が爽やかで嬉しい。

終わって12時半に友人が車で三島駅に迎えに来てくれた。
ランチと展覧会の買い出しなどに付き合ってもらう。持つべきものはやっぱり友ですね!
今日は気持ちに喝!を入れたくて三島のお気に入りのとんかつ・たちばなでランチ。
今日はじゃなくて、今日もかな(笑)。

ここのカツは食べると元気になるの。僕が行ったせいかお客が次々に来て満員でした(笑)。

ランチと買い出しの後は三島市のとなりにある駿東郡清水町の生涯学習センターにて打ち合わせだ。
清水町は何と言っても富士の湧水・柿田川湧水で有名ですよね。
僕たち熱海市民もその美味しい水を飲んでおります。

実は来年の6月に清水町主催にて僕の個展『坂本武典日本画展』を開催していただくことになりました。今日、正式に決まりましたのでお知らせいたします。詳細は後日。
若輩者の僕の展覧会を町主催で開いていただけるということはとても光栄です。
熱海、長泉、三島とご縁があり来年は初めて清水町での開催です。
再来年も近隣のとある美術館での個展も開催予定で、ますます絵を頑張らないと・・・(笑)。

熱海に帰ってからも打ち合わせが続く。
今月末の個展の会場計画準備やら、来月の三島市での講演準備。
絵描きは絵だけ描いてると思ったら大間違いですよ。意外にも忙しいのです。
夕食前、アトリエのソファーに座ると急に睡魔が襲ってきて、ふと気付くと40分寝てました。
寝てる暇なんかないのに、そんな時に限って眠いんですよね。

展覧会前の大事な作業は絵を描くこと以外にもあります。
個展の案内状の宛名書きです。

今回はスタッフに昼夜兼行で書いてもらっています。
そうですね、実に毎年1万枚はお送りしているように思います。
年賀状やら案内状やらラブレターまで(笑)。
確かにメールも早いですが、やはり手書きの宛名の入った手紙をもらうのは僕自身気持ち良いですからね。
本来なら僕が書くべきですが、最近はそこまでは手が回りません。

まもなく皆さまのお手元に届くと思います。
今月末の個展、是非ともお越しくださいませ。
心よりお待ち申し上げております。


2011年11月10日

僕の首かけ時計

僕は腕時計が嫌いだ。
していると何となく息苦しくなる。
夏は特に汗もかくし、嫌で嫌で仕方がないのだ。
かといって時計をしないのも困るし、携帯を時計代わりにするのもカッコ悪い。
人と話をしている最中も携帯で時刻を確認するのは何となく感じが悪いですからね。

そんなこんなで困っていたときに、知人が首かけ時計を教えてくれた。
もちろん知っていはいたが、男性物はなかなか無かった。
そんな時にとあるところで見つけて一つ購入した。
それからはもう6年ほど首かけ時計をしているのです。
これがとても都合も良いし、僕は好きなのだ。
『先生、どこで買ったのですか?』  『ブデンさんにはよく似合う』と良く言われる。
これはたぶんお世辞でないのが分かるよ。時計が素敵なんだもの。
あまり自然と溶け込むほどの目立たないものは僕は好きではない。
インパクトがあって、なおかつその人に似合うもの・・・いいよね。

しかし男性はネックレスあまりはしないよね。僕は基本的にします。
しますというよりは今は何かしていないと落ち着かない。
気分によって琥珀やら、作家ものの陶芸のやらもう100種類以上はあるかな。
自分で木を彫って作ったものもある。
そんなこんなもあってネックレス時計を愛用しているのです。

現在のお気に入りは茅ケ崎の工芸作家の知人が僕のために年に一回だけ作ってくれます。
時計の紐は大島紬かちりめんでできていて、天然の石や陶器、ガラスなどで装飾してある。
もちろん、販売もしているようですが最近はすぐに売り切れるのでお教えできません(笑)。
今日が今年の時計との対面日。朝から楽しみでドキドキしていました。
今回は3つ作ってもらった。一つは親友へのプレゼントです。

これをかけてから さらに仕事の全てが上手くいくような気がする。
だからこそ大切な友人にはこれを贈りたいと思いました。
まあ、サラリーマンやスーツの男性には似合わないかもしれないな・・・(笑)
いや、せっかくだからこれが似合うような人になって欲しいな。僕の大切な人は男性も女性も。
服も時計もその人の空気になるもんなんだ。物に自分が似合うようにするんじゃなくて
自信もって身につけていれば自然と物が自分に似合うようになってくるんだよね。

さて、今日も新しい時計を付けて絵を頑張るよ。

2011年11月14日

一筆箋にしたためて

『一筆箋(いっぴつせん)』ってご存知ですか?

一筆箋と言うのは使ったことない方もいるかもしれませんが、便箋の小さいものです。
便箋にしたためる程たいそうでもないし、でもちょっと一言添えたいという時に使うもの
でとても便利なんです。
昔から僕はこれを本当によく使っていました。
人にお世話になったとき、近況を伝えるとき、やはりメールでなく手書きで
なおかつ毛筆で書くことが大好きです。
1年に50冊は使っていたので、どうせなら自分専用のオリジナルのを作ってしまおう
と考えたのが今から8年ほど前になりますね。
それから2000冊づつ、10種類の一筆箋を作ってきました。

もちろん基本は自分のために使ってきましたが、お客様に差し上げたところとても好評で
今や多くの皆さまに使っていただいております。
今回、久しぶりにリニューアルしまして、モティーフは『猫』と『バラ』にしました。
皆さまのご要望があってせっかくなのでそれに合わせて封筒も作ってみましたよ。

本日、デザインが仕上がりこんな感じになりました。僕は猫が気に入ってます。
この制作会社は応対も丁寧だし、印刷も仕事もとても美しいしとにかく早い。
最近はネット注文でかなり安価な印刷会社が増えましたね。
確かにそれも便利で利用する時もあるけれど、僕はやはり話をして打ち合わせをしたり
その会社の空気も感じて注文したいですね。
ここのデザイナーさんは僕の言ったことをパッと形にしてくれます。
もう、細かく言わなくても阿吽の呼吸で作ってくれて、
せっかちな僕も待たせない早さとセンスが素晴らしい。校正なんか10分でメール来ますからね(笑)。
こちらは気仙沼に工場があり、皆さん震災では本当に大変だったと思います。
工場も皆さんもご無事で本当に何よりでした。

来週の個展会場にてこの一筆箋はお披露目です。

皆さんもメールばかりでなく、手書きの手紙をしたためてみたら。
字なんか下手でも良いの!気持ち気持ち!
特に今の若者は手書きの手紙を覚えて欲しいね。まあ、年配のにも言えますがね(笑)。
年賀状すら送らない、目上の方にお世話になったり食事をごちそうになっても
携帯メールでお礼なんて日本人の礼節の心は一切感じない。
そんな人間にだけは僕はなりたくないですね。


2011年11月16日

久しぶりに賞をいただく

本日、通知が来まして『第51回 伊豆毎日三大市民賞・優秀文化指導者』
という賞をいただけることになりました。

この伊豆毎日三大市民賞というのは熱海の地元新聞社である伊豆毎日新聞社が
主催する賞で、推薦などによって文化、体育、奉仕の部門で顕著な活動のある市民や
団体に年に一回受賞が決まります。
僕は中学生の時に第30回 伊豆毎日文化奨励賞という賞をすでにいただいております。

こういった賞は歳を重ねてご活躍されている皆さまがいらっしゃるので
本来、僕のような若輩者がいただくのは本当に恐縮です。
今回は多くの小中学校の生徒児童や市民に、絵画や日本画の指導をしたことが賞の対象となり
ご推薦いただいたようです。
僕をご推薦をいただきました方も非常に立派な方で、お話しを頂けましただけでも有難かったのに
このような名誉ある賞を受賞出来ます事は本当にありがたいです。

児童生徒の指導と言うのは僕なりに強い考えがあってやってきたつもりです。
特に小学校の先生は美術の専門の先生が少ない。
数学の先生が絵を教える訳ですよ、実は。これは正直良くないと感じます。
国語・算数・理科・社会のようなものと芸術は全く違います。
理論や計算ではできないことだらけです。それなのに『絵』を数学の先生は数学的に教える。
国語の先生は理論的に、社会の先生は暗記的にと言いますか・・・。もちろん、そうでない先生も多いけど。これじゃあ、ダメなんですよ。
これで絵を嫌いになる子が多いのは確かです。

僕が高校時代だったでしょうか、こんな話を聞きました。
母の友人のご子息が小学校の図工の時間に絵を描き、太陽をオレンジに塗ったことを
彼の担任の先生からものすごく怒られたそうです。『太陽は赤でしょ!赤に描きなさい!』って。
そして、周りの子供たちも彼を蔑むように笑ったそうです。僕は信じられなかった。
太陽は赤にも黄色にも白にも見える。人によっては黒に見えるかもしれない。
それなのにこの色に描けと指導するのは間違っていると。教育の恐ろしさを感じましたね。
その後、彼はそのことが原因で不登校になり、中学の2年まで数年間学校へ行けなくなった。
この教師の一言が、彼の人生を不自由なものにしてしまったのです。
まあ、これは教師が悪いというか、教育課程の指導要綱の問題だなあって・・・・。

それから僕は自分が絵を描くことを中心に置きながら、大学時代から絵画教室を始め、
特に小学校への授業のボランティアを始めました。
しかし、専門の教師にはなってはいけないと思いました。教師だけで食べてしまうと先生のプロになってしまう。あくまで、絵を描いて生活し、絵描くプロとして絵を教えていこうと・・・。
絵描きは絵だけ描いてろという先輩もおりますが、そんなきっかけがあって僕は絵を教えています。
子供たちにという気持ちもですが、正直偉そうにいますが教師への指導と思っています。
それからは僕の所に多くの小学校の教員が学びに来るようになりました。
若干20代の僕が50歳過ぎの教師を教えることになったのです。

反対に僕は小学校の先生に絵を褒められ、そのことがきっかけで現在の仕事があるわけなんです。
それだけ小学校の授業とは大事なんだなあって感じます。
それからはとにかく、時間とオファーがあれば小学校に絵の授業に行っているのです。

まあ賞についてですが、どこでも良く言いますが確かに感じるのは、この賞は僕個人と言うよりは家族、友人、支援者の皆さま、そして恩師あっての賞と思い、ますます画業に精進しようと思いました。
そして、自身の制作だけでなくライフワークとして日本画や絵画を楽しんでいただく活動を
これからもしていこうと考えます。

でも、久しぶりに賞と言うものに接するのは嬉しいもんですね。
しかし、表彰式が個展の初日とは・・・・いやはや有難いですな(笑)。

2011年11月24日

いよいよ明日から!

この2週間、制作に教室に講義に友人との会食にと
怒涛の毎日でございました。
しかし、充実の日々。感謝したします。

そして、本日無事に搬入を終えまして明日から予定通りに
坂本武典日本画展』を開催いたします。
今回は新作ばかり15点、ミニアチュールの小品など20点を展示しております。
是非ともご来場ください。会場にてお待ちいたしております。

今回の出品作より  『 蓮 』  20号変形  紙本彩色

2011年11月25日

個展初日と伊豆毎日三大市民賞

個展初日はバタバタしていた。
もちろん朝から最終準備、そして先にブログに書きましたが
『第51回 伊豆毎日三大市民賞 優秀文化指導者』という賞の授賞式が重なった。
忙しいながらも嬉しいことです。

個展は開場と同時にたくさんの人でにぎわった。

朝から友人知人がお祝いに駆けつけてくれました。
この報告はまとめて後日ブログに(笑)。

そして、午後からは表彰式会場の市役所いきいきプラザに向かう。

この受賞について僕の正直な気持ちを書くが、中学時代にこの賞をいただいたことがある。
それでこういった町の賞はご遠慮申し上げようと決めていた。
確かに熱海ではこの賞は本当に素晴らしい賞であるし、欲しくてもなかなか戴けるものではない。
だけど僕としては賞をもらうつもりで毎日活動していないし、カッコつけるわけではないが
絵を描いたりお教えすることは仕事であって、ごく普通の活動なのだ。
まして僕なんかまだ35歳の若輩者。多くの諸先輩方がいらっしゃる中で大変おこがましいと感じていた。
今回もそんな訳で、一度は推薦いただいた方に丁重にお断りをさせていただいたのだ。
ですが、その方も若いころからお世話になったいる方で、わざわざ足をお運びいただき、
たくさんのお話をする中でお受けさせていただくことになったのです。
まあ、こんなことはここに書くべきことではありませんが、たくさんの思いと気持ち、
そして今回は僕を今まで支えてくださっている皆様にご報告と、感謝をこめて
代表して僕がその賞をいただこうという気持ちで表彰式に臨んだのです。

このような内容の表彰状と盾をいただきました。

これからもマイペースで自分らしく、そして人に感謝して制作に励みます。
そして皆さんで記念撮影。

今年は来賓も齋藤栄市長、橋本一実県議、警察署長はじめ市議会議員も全員揃いましたね(笑)。

忙しくも人に感謝できる素晴らしい個展の幕開けとなりました。


2011年11月30日

坂本武典日本画展 連日大盛況です


個展ですが連日多くの人に作品を見ていただいております。
天候にも恵まれて本当に有難い事でございます。




絵をご覧になる方も時には会場から溢れてしまうぐらいの人・人・人。
新作の一筆箋やら絵葉書も大人気です。
お祝いのお花も玄関に飾りきれないくらい戴き、本当にありがとうございます。

多くの出会いが宝です。